「医療・介護・福祉・社会保障を守る」シンポジウム   1月19日


1月19日 北・上京「医療・介護・福祉・社会保障を守る」シンポジウム
西陣織会館にて 約170人の皆さんが参加されました。 (くらたメモです)

○シンポジストの発言から
京都保健会上京病院院長 津島久孝氏
「小規模病院の医療経営は深刻な状況にある。それぞれの医療機関が相互に連携し、地域住民の命を守るために
 共同の取り組みが必要」 パワーポイントを使い事例の紹介がされた

京都府保険医協会副理事長 垣田さち子氏
「療養病床削減問題で、府は3660床は残すと言っているがそれでも足りない。介護認定審査委員会で審議するが、70歳台の方が90歳台の方を介護する、
いつまでもできる訳がない。安心して入所できる施設は必要。後期高齢者医療制度の最大の問題は、医療が制限されること。全国から制度撤回の意見が
あげられている、国はこの声を聞くべき。国は開業医の診療報酬を引き下げようとしているが、これも仲間内をわれさせる仕掛け。勤務医も開業医もどちらも
疲弊している。医療問題は政治の問題、政治を変えるしかない」

紫明地区千歳会連合会会長 東山信一氏
「家族が皆、昔からかかりつけてきた病院。親しみをもつからこそ注文も言ってきた。地域からその病院がなくなるということはどういうことか。存続させる努力を願う。
住民として、患者としてできることをしていきたい。」

○参加者の発言から

「地域から病院がなくなるといこと、それは、この地域が安心して住める地域ではなくなるということや…。」
「なぜ、医師や看護師がこんなにも不足するようになったんや?」

「良い医療をするには財源が必要や。必要な財源をもっと求めていけないのか…。」

「住民にとって、地域にある病院がなくなるなんていうことは重大な問題や。 毎日のように通っているのに、患者には知らされていない。なにも知らなかった…。 知らないことは恐ろしいこと…。」

「交通の便があるところのひとは、まだなんとか出来るかもしれないが、例えば京北町 などは、救急受け入れもさることながら、入院すらできない。」

「救急患者が病院に受け入れられず、救急車の中で死亡するなんておかしい。」

「地域包括支援センターでは、病院に入院した方や、医療や介護、生活上の問題を抱えた方々の相談対応を行っている。月10万円以下の年金で生活している方、中にはそこから家賃も払わなければならない方など、経済的困窮者にとっては、医療や介護に手が届かない厳しい実態がある。認知症があっても、月10万円以下の年金生活者には、月15万円のグループホームなど、もともと利用できない。」

「社会保険京都病院(旧称:健康保険鞍馬口病院)は、年間10万人以上の入院患者、16万人以上の外来患者、1200〜1300台の救急搬送を受け入れてきた病院。坂口厚生労働大臣(当時)が、社会保険病院の3割を統廃合したいと言い、赤字の京都病院が対象に入れられた。経営努力の名のもとに、職員給与は平均で100万円のカット。看護師40人のリストラが行われ、50歳台後半の看護師が一月9から10回の夜勤勤務についている。 病院の統廃合というが、地域から病院がなくなることは職員だけの問題ではなく地域にお暮らしのみなさんの命と健康にかかわる問題です。みなさんと共にたたかっていきたい。」

…以上シンポジストの報告のあと参加者から出された質問や意見などです。


コーディネーターの岡崎祐司氏(佛教大学教授)のまとめから

日本の医療はいま前進ではなく、後退の局面にある。今日のテーマは医療に限定されるが、地域の病院を守るということはそこに働いている人だけの問題ではなく、地域住民のいのちと健康を 守る問題であるということ。シンポジストの報告にもあったように、医療や教育の分野で専門家を追い込む仕組みがつくられている。受益者負担が重くなるなかで、期待に応えられない状況に対して歪んだクレームが攻撃的に現れている。

医療費の問題でおさえなければならないのが、日本の医療費の窓口負担は世界一高いが、GDP比でみる日本の社会保障にかけているコストは世界の18位 。わたしたちは、何にお金を使うべきかの意思表示をしないといけない。それを決めるのが政治であること、すべての国民を対象とした社会保障費を切り捨て、一握りの勝ち組みに財源を振り向ける新自由主義の構造改革を止めることが大事。