「学力・学力テストを考える学習会」で思ったこと

9月16日 学力・学力テストを考える学習会   市職員会館かもがわにて
「今日の教育改革と学力問題」
  講師:中嶋 哲彦氏 (名古屋大学大学院教授・愛知県犬山市教育委員)

くらたメモ 
  04年12月のOECD等の学力調査の結果がマスコミを
  通じて公表されて以来、「学力」への関心が高まっています。

 文科省は、「学力向上」のためと様々な政策を打ち出し、
 来年度には全国一斉学力テストを行おうとしている。

  でも、ちょっとまって。
  求められる学力とはなんなのか?
  今の学力低下は、5年前の指導要綱が出た段階で予測
 できていたではないか。

  ものごとを競争によって決着つけるという考え方、競争の秩序
 に教育をのみこませることは危険だ。
  学校教育が目指すものは、人格の完成。
  そのために平等と基礎的な学力を保障することが必要なのだ。

  学力テストは、学校評価、教員評価と連動し、できる子と
 できない子の選別をすすめる。評価をあげるために
 こどもも教師も学校も競い合い、点数をあげるため、テストのための
 練習を繰り返す‥こんな貧困な教育からなにが生まれるのか?

  国の形を変えたいとする政府が、数値化で人間を統制する
 ねらいが、ここまで学力にこだわる合理的な理由なのか?

  愛知県、犬山市が今年の2月に学力テストからの離脱意思を
 表明している。

  豊な学力をこどもたちに身につけさせたい。
 豊な学力、それは他とともに生きていく力、考える力ではないだろうか。