京都市南部資源リサイクルセンター   ビン商吉川商店
   8月28日 視察報告


京都市南部資源リサイクルセンター(京都市横大路福祉工場)
この施設は、家庭からの資源ゴミとしてパッカー車で運ばれた缶・ビン・ペットボトルの再資源化を図る施設です。

 工場長に案内いただきました。
 工場長の話によると、ペットボトルの量が極端に増えているとのことです。

 わたしたち市民が徹底したいのは、ごみの出し方でルールを守ることです。
 写真にもあるように、資源ごみのなかに刃物や針、医療用注射器までが混入されています。従業員のみなさんが手作業で資源ごみを扱っていることからも重大だと思いました。

  お互いを信頼しリサイクルの精度を高めるためにも、収集資源ゴミに決められたもの意外は出さないこと、ビンやペットボトルのなかはしっかりと洗浄するようにしたいと思います。

  作業場に入ってみて、機械音のなかでの手作業の大変さも感じました。障害をもった方の働く場としての役割ももつこの工場の存在もより多くの方に知っていただきたいと思いました。

 京都市では環境学習の一環として小学4年生が訪れています。ごみを出さない生活のあり方、出たときの適切な処理の仕方などしっかりと身につけていくことが大事だと思います。

 私自身の感想ですがこのセンターのシステム上、缶、ビン、ペットボトルの分別 は機械が行っています。缶は缶、ビンはビン、ペットボトルはペットボトルとそれぞれに分けて出されたものをそれぞれの工程で再資源化できるというふうにはできないものか…。子どもたちの目にはどう映っているんだろう…?

 それぞれの工程作業であれば、それだけ手作業をするうえでも異物混入の判別 がし易いのではないだろうか…?
 もっともその前に、消費ごみの処理や再資源化の努力が、消費者や自治体にのみ委ねられていることの問題に行き着くのだが…。







資源ごみのなかに刃物や針、医療用注射器までが混入

手作業されている場にあった混入物を撮影しました

資源ごみに混入されていたものです

京都市南部資源リサイクルセンターの所在地 京都市伏見区横大路千両松町




ビン商  株式会社 吉川商店
 
 吉川商店は昭和37年創業、実質的には昭和27年起業の会社です。当代3代目となる代表取締役の吉川康彦氏に案内いただきました。

 現在の出荷ビン数は、年間700万ビン。環境負荷を抑える社会的システムとして有効なリターナブルビンの取り組みとかかわり教えていただきました。

 拡大生産者責任に対する視点は明確です。「1ウェイビンは、社会的コストが高い。」国の決めた法律で自治体にコスト負担を押し付けている問題も指摘し「メーカーサイドが負担するシステムのなかで環境負荷を低減する方法はあるはず」…と。

 吉川商店では、リユースをすすめる様々な団体やNPOなどとの接点も広めてこられ、工場内には回収されたジュースのビンも整然と並べられていました。
 吉川氏の「1本のビンをつくるために1600度のエネルギーを要している。」の言葉が仕事に対する熱意をあらわしています。

 京都市の生きビン事業については、回収拠点が予定通りに増えていないと聞きました。どこに問題があるのか分析評価と対策が必要だと思いました。

 南部資源リサイクルセンターでは近年のペットボトル増加が指摘されていました。ペットボトルの再利用の可能性についてお聞きしたところ、吉川氏は、「現在のペットボトルは分子構造が大きく、再利用には向かない。例えばしょうゆなどが入っていたものは匂いが残る。また熱変化でペットボトル内に付着した危険物を完全に洗い流すことができないなどリスクが高い。

  海外でのリユースの例ではデンマークのPENボトル(テイジン提供)があるが、1本あたりのコストが高い。」と説明されました。
 短時間での視察でしたが充実した内容でした。








8月28日吉川商店で、吉川代表取締役 から説明を受ける党議員とくらた共子  

株式会社 吉川商店 京都市伏見区下鳥羽城ノ越町70番地