「杼製作」長谷川淳一氏を尋ねて   2008年 2月24日


 2月24日 
「杼製作」(ひせいさく)長谷川淳一氏を尋ねてこくた恵ニ衆議院議員、小林秘書とともに長谷川杼製作所を訪れ長谷川ご夫妻からお話を聞かせていただきました。

「原材料の赤樫の質が近年おちている…。」と長谷川さんは仰います。
あらためて感動したのは、杼の部材(糸口、杼駒、杼金、竹弦、竹弦台、松葉、管、ヒートンの管」ひとつひとつが選りすぐられた材質と匠の技によってつくられていることです。

500年もの間、この杼が求められてきたのは、先人の気の遠くなるような試行錯誤のなかで、これに代わるものはないという技術の集約によって極上の道具となったからなのでしょう。

杼がなくては、西陣はもちろん全国の手織りができなくなります。
やっぱり、長谷川さんの杼でないと…と全国の作家が愛用の杼を修理に戻してくる。
再び、匠の手で修理された杼は親子3代、100年もつと言われます。

大量生産、大量消費、大量廃棄の時代を見直すべきこの時に、どんなに最新の科学技術をもってしても代替できない手作りの技を大切にして生きていく、こうした技が産業構造に根付き継承する社会への転換に知恵が必要だと思いました。
  
実際にさわって確かめると、他でつくられたものと部材のとりつけ具合や、手触りの感触にはっきりとした差があることがわかります。

こくたさんと、「話の糸口って、ここからきてるんやろか…」といろいろと教えていただいた長谷川ご夫妻に感謝します